2016年3月9日水曜日

NLP用語のメタファーとは? NLPは壮大なメタファー(物語)だった!

NLPのセミナーの中で、メタファーを作るという時間がある。
メタファーとは直接訳すと隠喩、暗喩。
「人生はドラマのようだ。」という比喩表現を使わず、「人生はドラマだ。」と表現すること。
NLPのメタファーは神話、童話、寓話、自分の人生の中で起こった目立った出来事などを取り入れた作りこまれた話(ストーリー、物語のことだ。

ABNLPのタッド・ジェームス氏の原著を読むとメタファーはNLP用語で意味は A story. とのことで、NLPでは人に変化をもたらす(比喩、隠喩や暗喩、催眠言語などを入れ込んだネガティブな感情をポジティブな感情に変える)目的を持って作られる話であった。
おそらく想定として、基本的に生徒のネガティブな経験を聞きだした後、その経験をポジティブな隠喩などを含んだメタファー(物語)で書き換えることが目的だ。

日本の会社では、生徒のネガティブな経験を聞きだした後に利用するというよりも、自己紹介話やその日の講義内容に合わせて何かを暗に伝えたい時に使っている感じだった。

NLPのメタファー(物語)を作ってプレゼンテーションする、という講義で私たちが基本題材として求められた話は、これまで自分の人生の中で起こった目立った出来事であり、思いつく実話がなければなんでもよく、神話や童話や歴史の史実などに自分の解釈を入れた話だった。
つっこんでみると人によっては作り話だったようだ。
NLPの講師が語る自分話は、重要なことを端折った作り話かも?くらいで聞いておいた方がいい、と今となっては思う。

英語

NLPのメタファー(物語)は、ポジティブな言葉や内容が重要だった。
講義ではプレゼンテーションする時に、よりインパクトが出るようにさまざまな課題が出て、それに合わせて何度も手直しを加えていった。
比喩、隠喩や暗喩、催眠言語などを巧みに入れ込み、五感に訴えかける言葉、話し方を入れ込んでいく。
フィードバックも取り入れながら作るのは結構大変だった。
いっそ作り話にしてしまおうか!と思ってもおかしくない。
ネガティブな要素が自然と入ってしまう人は多かった。
日本人は起死回生話、一発逆転話、負けていったもの達の生きざまさえ美談とする話が根付いているからなのだろうか。

プレゼンテーションを練習する為のメタファー(物語)で、ポジティブな言葉や内容だけが求められた理由は以下が考えられる。
人はネガティブな話を聞くと、誘発される過去の経験、イメージを思い出す。
思い出す感情が強ければ強いほど、その経験の中に浸る、つまり留まる時間が長くなることがある。
ということは、こっちがせっかく作ってきたNLPのメタファー(物語)を、その話が出た時点で聞かなくなる可能性が高いということになる。
そんなことは避けたい。
人は強い感情を抱いた時のことをよく覚えている、という考えがあるそうだ。
それを聞いた時どんな感情を抱いたかということは、それを話した人のイメージを作ることがある。
大抵の場合、最初は映画やドラマの役がその役者のイメージになってしまうのと一緒かもしれない。
ポジティブなとても楽しい話を聞かせることで、ポジティブなイメージを持ってもらうことができるかもしれない。

前述の通り、基本的な考え方としては生徒のネガティブな感情を打ち消す為にポジティブな話が要求されるようだ。

話はそれるが、私としては日本で教えられているようなNLPの内容そのものは重要ではなく、プレゼン方法として教えている部分が多く、楽しいプレゼン、楽しい映画を見たな~くらいな感じで帰って貰いたいと思っている気がした。

NLPの講義には、ワークといって班を作ってその中で発表者を褒めたり、励ましたりする時間が多い。
無意識に、無条件にそれができる人はいい。
多くの人は見返りを求めていた。
それだけの投資をしていた。
人の一生は喜怒哀楽。
全てのものは表裏一体。
善があれば悪がある。
ポジティブがあればネガティブがある。
悪は栄える。
悪がなくなれば、また人は別の自分の中の悪を探し出すかもしれない。

海外講師としては、今、世界では不幸なネガティブなことで満ちている為、このNLPのセミナーという空間の中では楽しいポジティブなことで満たされて帰って欲しいようだ。
その場から離れたら楽しい映画を観たな~くらいの感覚が必要だ。

欧米の現状のNLPに対する考えを見ると、NLPは準宗教であるという考え方がある。( en.Wikipedia

NLPにハマった子供を、宗教にハマった子供と同じように親が裁判を起こして取り戻そうとするほどだそう。
確かにキリスト教の普及方法に似ており、聖書を参考書にしているよう。
メタファー(隠喩、暗喩)は聖書の中でもふんだんに使われている。

NLPのメタファー(物語)の長文を作成してみて思ったことは、メタファー(物語)を数時間の長文にまとめたものがNLPのセミナーそのものであり、NLPのセミナーはNLPというメタファー(物語)をプレゼンテーションする場だったのかもしれないということだ。

NLPとは、数時間ずっと短いメタファー(比喩、隠喩や暗喩、催眠言語などを入れ込んだ作りこまれた物話)を用いて、突っ込まれないよう(NLPの前提やその場を共有する為の規約をふんだんに利用)に作成しつくしたプレゼンテーション方法を教える場でもあったように感じた。

恐らく、欧米では数十年前からNLPは医療的分野などにおいて、科学的根拠がないと示されている。( en.Wikipedia )
きっかけを与えることが出来るくらいで実質的な医療的分野では一部の催眠療法士が利用しているくらいのようだ。
過去、効果を検証するために帰還兵に使われた経緯はあるかもしれないが、今では使われていないだろう。

ただ、一方で企業や政府機関へのリーダーシップトレーニングを行うセミナー運営会社が活用しているようだ。
プレゼンテーション力を磨き、パフォーマンス力が高まり、影響力を高められるのだろう。
アメリカでは パフォーマーとして成功する為の方法 として教えているようだ。
そういうメタファー思考でNLPを捉えるとよいかも?

お見合いを成功させる為に作られたと言われているらしく、ビジネスパーソンは何かを得る為にお客様や国民に好かれるための訓練をしているのだろう。


実際にアメリカでは政治家が学んでいたようだ。

そんな使い方。

確かにプレゼン面白いと投票するかも。

実際に行動もしてくれるとなおよし◎