セミナーで語られてきた「渡り鳥の法則」というものがある。
2014年当時聞いたとき、「なるほど!これは面白い」と思った。少したった後、「渡り鳥の法則」について調べてみた。
しかし、ない。
NLPセミナーなどで語られている話しか、検索しても出てこない?
「渡り鳥理論」とか、別名もあるみたい。
これは、騙された?勘違い?思い込み?
そーんな疑問がふつふつわいて、もやもやしていた日々。
答えは自然の中にあった。
2016年秋、あったと思って再検索してみた。
出てきた。
答えは、ちょっとホントでちょっと嘘?勘違い?の作り話だった。
とあるNLPセミナーで聞いた「渡り鳥の法則」は、初等教育の重要性を再認識させてくれるものの、渡り鳥の飛び方の一部を取り入れた勘違い話だった。
答えは自然の中にあった。
2016年秋、あったと思って再検索してみた。
出てきた。
答えは、ちょっとホントでちょっと嘘?勘違い?の作り話だった。
実際はどうなのか・・・
実はこの話を聞く前に、私は奄美大島で世の中には渡り鳥だけではなく渡り蝶もいて、日本の本州から沖縄方面にかけて渡っている、ということを聞いていた。
蝶にマーキングするので、どこから飛んできたのかが分かるという。
しかし2008年当時、聞いた人によればどうやって渡るのかは分かっていないとのことだった。
蝶は軽いため、海の上でぷかぷか浮かんで休憩しながら進むのか・・・
鳥のように気流に乗って渡るのか・・・
この渡り蝶、アサギマダラというのだが、よく沖縄で見かける。
アサギマダラは群れで渡りをするようだ。
普段は個々で生活しているが、渡る前などに集合する模様。
鳥と同じように、蝶も呼び合うことができるらしい。
イルカって額らへんから出る超音波を顎らへんの骨を使って受け取り会話しているようだ。
人間は退化したと言われているが、利用できるとしたら第5と第6チャクラと言われるところらへんなんだと思われる。
アサギマダラは寒くなると沖縄周辺の島々へ渡り新しい命を育み、次世代以降が親に教えられなくとも暖かくなると本州へ戻るという渡りが繰り返される。
蝶は渡る前に何か特別な力をつけるのだろうか。
一気に飛んでいくのだろうか。
最近になってようやく、渡り蝶は海の上で休憩もしつつ、気流に乗り、鳥と同じように磁気を感知したりして渡っているらしいことが分かった。
そして、2014年にはセミナーで語られてきた「渡り鳥の法則」なんて本当の渡り鳥の渡り方には基本関係ないことなので、この検索ワードでは渡り鳥に関するどの論文や研究結果もネットでは出てこなかったのだ。
その為、多くのビジネスパーソンは事実に辿りつけず分からなかったのである。
屋久島でのこと、島をよく知るガイドさんと出会う。
知る人ぞ知る、屋久島がまだ世界遺産になる前、屋久島のガイド発足の中の一人。
仙人みたいになるのかな・・・と思っていたら、お父さんになっていた。。。
その日、ちょうど九州からシラサギやタカが屋久島に渡ってきた。
シラサギはタカなどから身を守る為、群れで休んでいるらしい。
これが、群れで渡る理由のひとつなのだろう。
空をよ~く見上げると、黒い点々がわっさわさ。
くるくるまわってた。
よ~く見てみて。
みんなでくるくる上がっていって、ピーっと少し一直線に次の渦巻き地点、上昇気流へ進む。
見たことある人なら分かるはず。
タカの飛翔って、バサバサさせてない。
これは、省エネ飛行、滑翔というそうだ。
ここで、セミナーで聞いた話をしたらガイドさんから疑問符が投げかけられた。
羽ばたいて飛ぶ鳥のこと言ってるの?
どうやら、鳥は種によって渡り方が違うそう。
ガイドさんによると、タカは人間には感じられない感覚があり、どこに上昇気流があるのかが分かるそうだ。
大気が何らかの理由で上昇する流れのことを上昇気流というようだが、タカは真上に上がる上昇気流を見つけ、上昇気流に乗って円を描きながら上がっていく。
群れで渡るので、一つの上昇気流の中を何匹もの、、、多分100匹くらいのタカが真上へくるくると上がっていく。
バサバサさせない。
そして、次に乗る上昇気流を見つけ、一匹ずつ大移動。
ピーっと少し一直線。
その時、少しバサバサしたかな?
この上昇気流に乗る情景、タカ柱は運が良いといっぱい見られるらしい。
次から次へと、別のタカグループが私の前や真上の上昇気流を捕まえて、くるくるくる、と飛んでいく。
これを何度も繰り返し、屋久島などで休憩もしつつ、海も超えて渡っていく。
今日はいい日だね、とガイドさん。
運、良かったみたい。
タカは常にどこにでもある上昇気流に乗っかって、直ぐに次の上昇気流へ移動して滑翔をしていた。
二つの上昇気流間は、思っていたよりも近い。
これは、「一気に目的地まで飛ぶ」という感じではないな~。
すこ~しずつ、すこ~しずつ、ちょっと楽に渡っている。
羽を羽ばたかせながら飛ぶ鳥にツバメがいる。
このような鳥は、渡りの前に体重を増やし、脂肪を蓄えてエネルギー、かてとする羽ばたき飛行だそうだ。
ここが、渡りがうまくいく秘訣を「渡り鳥の法則」で参考にした部分だと思われる。
おそらく蓄えた脂肪を蓄えた知識と変換したのだ。
しかし、実際には渡った後は増やす前の体重に戻る、使い切る。
また、羽ばたき飛行の鳥の中にはV字飛行をして、選手交代することで少しだけ体力を温存する(18パーセントくらい)という渡り方をする種がいるようだ。
興味深いことに、すべての種がV字飛行をするわけではない。
この飛行方法だと、自然の上昇気流を利用せず自分達で羽を動かして空気をかき混ぜて?いる。
扇風機みたいに風を自分達で発生させている。
ちなみに、水平方向に移動する気流はただの風のようだ。
自然の上昇気流を利用する方法も「渡り鳥の法則」で参考にした部分だと思われるが、タカなどが行う滑翔は蓄えた脂肪の量にあまり関係ないだろうし、上昇気流いっぱいあるし、近いし、多くの鳥は中継地や海上で休憩するから一気に飛んでいないと思う。
ツバメは、マラソン、無酸素運動みたいな渡り?
また、ひな鳥は親鳥と一緒に中継地をより多くとって少しずつ進み、成鳥の群れとは進むルートも違うそう。
出発地点と最終到着地を直線で結べば一直線に渡ったように一瞬勘違いする人もいるかもしれないが、実際には大陸をクネクネ曲がって移動している鳥が多い。
法則では、事前に多くの準備をすることで高い上昇気流に乗れると断定しているが、準備する種は自分達で気流を作って羽ばたいているし、低い海面からの上昇気流でも渡れる種はいるようだ。
色々調べた結果、つっこみどころ満載の法則であることに気づく。
タカのように上昇気流を利用して渡る鳥は、どこまでも渡ることができる?
=最初にたくさんの脂肪(かて)は要らないかも。
ツバメのように翼を羽ばたかせ続けて渡る鳥は、小さい鳥の方が移動距離が長くなる傾向があり、目的地は種の大きさ、体重によって決まる?
=自然の上昇気流はあまり利用していないかも。
渡り鳥は目的地のような、適地を求めて飛んではいるだろうが、その年の適地を見つけることができればよいのだろう。
また、海鳥のカモメなどは海に餌がある為、低空飛行をしており、海上で休憩も出来る為、毎年同じ場所へ辿りつく可能性は高いだろう。
ここまでくると、セミナーで語られてきたこの法則は、二つの渡りの方法、滑翔と羽ばたき飛行(鳥の種類によって違う)、これを合体させた独自ミルトン方式理論であった?と理解した。
しかも、よく言えばで、実際には?
ミルトンとはNLPでいう催眠言語のことをいうのだが、これのすごいところは聴衆に信じて欲しいことをそれっぽく 話を繋げて信じこませる というものである。
要は催眠、洗脳である。
実際とは違ったとしても、それを聞いた聴衆が信じてくれればOK。
そして、事実の部分も若干ある為、信じこみやすい。
NLPの講師の中に、結局はすべて催眠だ という人がいた。
NLPとは、そういうものなのだろうと思った。
NLPの前提も、そういったものである。
この教えを信じてくれればあなたは救われる、みたいな。。。
ここにも準宗教としてのNLPの片鱗がある。
そして、セミナーで語られてきた「渡り鳥の法則」をはじめて聞いた時、私はNLPの次のコースや他のセミナーに参加してお金を落として欲しい、というマーケティングの営業目的な意図が入った話だと思った。
また、本当にそのような渡り鳥の習性があるのであれば面白いと思った。
調べて、聞いて、見て、今思うことは、鳥たちは私たち人間が普段あたり前のように行っていることをしていたのだ。
子供のうちは、親と一緒に少しずつ成長して歩いていく。
ウォーキングは準備があまりいらず楽だけど、マラソンは事前準備が必要で息切れして体力がいる。
そして、当然のことながら毎年の恒例行事の為慣れている。
さらに、多くの人間にはできない磁気や上昇気流を見る力、離れた仲間と通信する力などが鳥たちにはある。
鳥の生態や餌の種類は多岐に渡り、いまだ解明されていないことはあるだろう。
例外はあるだろうが、現在の研究結果として多くの渡り鳥に言える法則として考えてみた。
思うに渡り鳥たちは生きるか死ぬかの生存競争の結果、餌がある適地を求めてお引越しを与儀なくされた種であり、遊牧民生活をしていた。
これを人間に当てはめると、目標=生存、であり 渡り鳥のように人間もぜいたくをせず、謙虚に慎ましい生活をしよう と考えられるのである。
北半球の国の選択により、鳥が渡りをしなくても良い日がくる可能性はあるのかもしれない。
このタカ柱とシラサギの群れに迎えられた日。
屋久島の眼が良いガイドさんとの知識の共有。
このセミナーで語られる法則は勘違いしたまま人には話さないで欲しいと願う。
石の重心を感じ、石をたてる。
石に重心があることも知らなかった。
たてるコツがあることも知らなかった。
そして、まだまだ修行が足りない。
コツをつかみ、一人でたてることに慣れれば、すぐにたてることができるのだろう。
まだ補助付きのいし。
一番多くの知恵と体験と喜びを与えてくれるのは、やはり自然なのであろう。
頭で考えることだけでなく、本が教えてくれることだけでなく、お金を払って教えて貰うことだけでなく。
セミナーで語られてきた「渡り鳥の法則」は誰が考えたのだろう。。。
きっとセミナーで語られる話は、冗談半分で聞いておいた方がいい。