2017年1月4日水曜日

島内はゆっくり走ろう 蝶とシラサギからの伝言 in 伊良部島の鍋底のそばにて

2008年、私はよく旅行先の沖縄で原付に乗って走っていた。
パワースポット巡りが好きだった私は、宮古島のお隣、伊良部島のパワースポット・鍋底のそばを走っていた。

なべ底 子宮 入口 絶壁 危険 生まれ変わり 母胎

そこは伊良部島の周回道路。
あたたかい風が吹くその日。

見上げるとちょい曇りの周回日和。
雲が羽のよう。
誰もいない道、眼下には青い海。

  
バシっ!
「イタっ!」

 蝶にあたる。
  ミラーをのぞくと顔が黒い。

「いやぁ~ん。」
ふきふき。

  蝶にあたると黒くなる。
ふきふき。


 道にはカニが歩いてる。
 「ひいちゃうよ。」

ふと見ると、蝶が行き倒れている!
写真なし。

「飛べないの?」
             「うん。。。ぐすん。」 (勝手に想像)
 
片っぽの羽だけパタパタ。
飛べないみたい。

 「ここは道の真ん中だよ?」
             「うん。。。もうだめ。」 (勝手に想像)

 「よしよし。」
 蝶をはじめてつまむ。

 道の端に移す。
 「あっ、手が黒い。」
ふきふき。

 「一日一善♪ いいことした、ゆっくり走ろう!」

 走っていると道の真ん中に大きな白い鳥。



「シラサギ?」
  それは蝶に出会った直後。

 振返ってこっちをみている。
 原付をとめてみた。



バタバタ~。
すぐ飛び去ってしまった。

少し走るとまた道の真ん中にいる。
またこっちみてる。

近づくと、またシラサギが飛ぶ。
わたし追いかける。

 「これは・・・。ついて来いって言っている!」
そう思った。

シラサギ、飛ぶ~。
私、追いかける~。

飛ぶ~。
追いかける~。


  まるで、白ウサギを追いかけるアリスみたい!

ちょっとちがうけど。

何回か追っかけていると・・・

「あっ!シラサギが脇道に入っちゃった。」

 無意識?
  呼ばれている気がする。
  それは、ふしぎな感覚。

 それは、脇道に入った瞬間のこと。


空をふわぁ~と、蝶が舞う。

入った瞬間ふわぁ~っと。
一斉に空へ舞い上がる。

 数えきれない蝶の飛翔に出逢う。


そんな2008年の体験は時とともに一部のみ、「シラサギを追って行ったら、蝶が一斉に飛びたって綺麗だった。」ということだけになっていた。
いつも蝶がいる脇道なのか伊良部島の島人に聞いても「ただの脇道だよ。」とだけ。

そして、それがいつの時期だったのかも忘れ、その後何回その脇道を通っても、伊良部島のどの道を通っても、他の島に行っても、蝶の群れの飛翔に出逢えることはなかった。

鍋底のように、いつも同じ三日月の入り口から入れば見れる景色とは違ったようだ。

その為、あれはたまたまだったのか~と思い、時は10年くらい流れ、、、

機会を得てきっかけを思い出した。
忘れていたことがあった。
その脇道にはシラサギがいなければ入らなかったのだ。

一匹の蝶に出逢った。
蝶は跳ねられて、道の真ん中で片っぽの羽を動かしていた。
私はこれ以上ひかれないように道の端へ移動させた。

シラサギはその直後に現れた、ということを忘れていたのだ!

きっかけを思い出した時、涙があふれてきた。
泣ける話だった。
そう思ったが、意外と泣けないらしい。

聞くところによると、シラサギには人を呼び込むような習性はないとのこと。
前世、鳥だったんじゃない?とも言われてしまう。



私を仲間と歓迎して招待してくれたようにも思えたし、仲間の蝶の恩返しのようにも思えたのだ。

 これは、蝶とシラサギからのメッセージ?
 これは、クルマ社会への警告?

蝶とシラサギは、私に何かを伝えたかったのかもしれない。
10年くらいたって、そう思えた。
蝶や鳥たちは、いつもぶつかってくる私たちが嫌いかな?
そして、ぶつかってしまう速度で走ることは、少し控えようと思った。
少し、地を見て走ってみよう。
蝶やシラサギとの出逢いは、私の何かを変え、自然と共生するための大切な何かを教えてくれたのだった。
車を買うのはやめよ。